界面科学実践講座2018-基礎と応用-(東海)(2018.12.7)

界面科学技術は、様々な産業界で幅広く利用され、モノ造りにおいて見落とすことのできないポイントとなっています。しかし、最近では大学において界面科学の講座が減る傾向にあるなど、界面科学に対する基礎知識が不足しています。この様な背景から、本講座は、界面科学関連企業の新入社員、業務上界面科学の基礎知識が必要な中堅社員及び営業関係の方、界面科学を専攻する学生を主なる対象として、各産業界で活かせる界面科学の基礎と最近のトピックスを中心に、「わかりやすい」をモットーに毎年開催しております。各講義では、難しい物理化学の理論式はできるだけ避け、各講師の経験談や実験等により、参加者の皆様が感覚的に界面科学を理解して頂けるよう工夫をしております。多数の皆様のご参加を期待しております。また、学生参加費は500円としておりますので、学生の皆様にも積極的にご参加いただくことを期待しております。界面科学の基礎知識を習得するため、そして、それらが産業界でどのように役立っているのかを知るために、一度参加してみませんか。

主催:日本油化学会東海支部、日本油化学会界面科学部会(東海)
協賛:日本化学会、色材協会、東海化学工業会、愛知工研協会、名古屋産業振興公社、
高分子学会東海支部、日本接着学会中部支部、化学工学会東海支部、日本化粧品技術者会
名古屋工業大学研究協力会
日時:平成30年12月7日(金) 9:20~17:00
場所:名古屋市工業研究所 第1会議室(管理棟3F)
名古屋市熱田区六番三丁目4-41 Tel:052-661-3161
[交通]地下鉄「六番町」(3番出口)、市バス、三重交通バス「六番町」下車、南西へ徒歩2分

【プログラム】
●9:30~10:40
1.「界面活性剤概論 ~界面活性剤の分子構造と物理化学~」
名古屋市立大学大学院 システム自然科学研究科 准教授 片山 詔久 氏
界面活性剤の基礎として、分子構造と物性との相関や分子集合体としてのふるまいを中心に、物理化学と界面科学の教科書に従いながらやさしく解説する。親水基と疎水基とが結びついた両親媒性分子が、分子集合体を形成したり界面に吸着したりする様子や、それらの結果として、乳化・可溶化・分散・浸透のような様々な現象を発現する理由について、各種実験データを交えて説明する。

●10:50~12:00
2.「乳化・可溶化の基礎 ~ポリグリセリン脂肪酸エステルを用いた実例~」
太陽化学株式会社 インターフェイスソリューション事業部 研究開発グループ 化粧品チームリーダー 樋口 智則 氏
界面活性剤を用いた乳化・可溶化は実用性が高く様々な分野で用いられていたが、目的とする製剤を得るためには、使用する界面活性剤の種類と添加量の選択や調整方法が重要となる。本講演では、界面活性剤として食品や化粧品用途で幅広く利用されているポリグリセリン脂肪酸エステルを例にし、乳化・可溶化及びその応用について紹介する。
【昼食休憩】 12:00~13:00

●13:00~14:10
3.「界面活性剤の不織布分野への応用」
竹本油脂株式会社 第二事業本部 研究開発部 木村 裕 氏
界面活性剤はその化学構造の中に親水基と疎水基を有している。そのため本来は親水性を示さない物質に界面活性剤を塗布することで、親水性を付与させることが可能である。そこで、本講演では界面活性剤の特性を活かした不織布分野への利用について、事例を交えながら紹介する。

●14:20~15:30
4.「界面科学を利用したアクリル系粘着剤の高機能化」
東亞合成株式会社 R&D総合センター 製品研究所 主査 中村 賢一 氏
アクリル系粘着剤は、テープやラベルなど日用雑貨だけでなく、家電分野や自動車分野など高付加価値の用途でも多く使用されており、高温特性などの厳しい粘着特性が要求される。このような背景の中、我々は粘着剤と被着体の界面を工夫することにより、高温下における粘着力などの性能を大幅に改善した。当日は、近年の家電分野や自動車分野で要求される粘着特性、及び、我々が開発した粘着剤の有効性について説明する。

●15:40~16:50
5.「大気汚染物質を寄せ付けないシールド技術の開発」
株式会社資生堂 グローバルイノベーションセンター マネージャー 宮沢 和之 氏
花粉やPM2.5などの浮遊微粒子は一度衣類や人体に付着した後、二次的に吸入するリスクがあることから対策としては付着自体を防ぐことが重要であると考えられる。本講演では細胞膜を形成する成分による空気中の微粒子の表面への付着抑制効果を検証した結果および、付着において重要な要因である静電気や表面の平滑性などに関する知見を紹介する。

●17:00~19:00 「懇談会」(同所管理棟2F「情報交流フロア」にて)
講義頂いた先生方を交え、皆様と懇親を深めたいと思います。講師の先生や講座に参加の異業種の方々との人脈を広げるチャンスです。学生さんは、企業の方から生の声を聞けると思います。是非ご参加下さい。
(講座参加者は懇談会参加費無料です。軽食、飲物付)

参加費: 普通会員・法人会員・協賛団体会員:10,000円、 学校・官公庁:5,000円、非会員:14,000円、学生:500円。当日お支払ください。なお、事前支払いが必要な場合は、下記にお振り込みください。

申込方法: Web(http://www.c-goudou.org/)で、「行事予定」または「行事案内」から本講座の案内に入り、「申込方法」の参加申込みフォームをクリックし、必要事項をご記入ください。FAXの場合は、ご氏名・ご連絡先(住所・メールアドレス・電話・FAX)・参加費区分(会員/学生)を、下記宛へお知らせください。

連絡先: 〒460-0011
名古屋市中区大須1丁目35 番18 号 一光大須ビル7 階 中部科学技術センター内日本油化学会東海支部
℡ 052-231-3070 FAX 052-204-1469

振込先: みずほ銀行 名古屋支店 普通預金口座No.1103542
公益社団法人日本油化学会東海支部

申込締切:平成30年11月30日(金)
定員:100名

平成30年度油化学講演会「産学官-界面化学の三者三様」三重/四日市(2018.10.28~30)

現在、海面化学に関する知識や技術は製造業における様々な場面で利用されているとこは言を待たないところであり、界面活性剤に関する基礎研究、企業における商品開発、それらに対する自治体のサポートなど、様々な立場から日々精力的に界面化学の進展に資する活動が行われています。本講演会では、産学官それぞれの立場から界面化学に携わっておられる先生方による講演をいただきます。ぜひ、皆様の多数の参加をお待ちしております。

  • 主催 : 公益社団法人 日本油化学会 東海支部
  • 共催 : 一般社団法人 油脂工業会館
  • 会期 : 平成30年11月16日(金) 10:00~17:00
  • 会場 
    ■講演会 : 四日市港ポートビル 大会議室
                           〒510-0011 三重県四日市市霞2-1-1
          TEL 059-366-7006
         http://www.yokkaichi-port.or.jp/access.html
    ■工場見学:第一工業製薬株式会社
          〒510-0011 三重県四日市市霞1-23-5
          TEL 059-366-7172
         http://www.dks-web.co.jp/

  • 集合場所・時刻 : 10:50に講演会場に集合
             (近鉄名古屋線 富田浜で下車、徒歩15分)

日程

10:50~11:00開会挨拶(日本油化学会東海支部長)

11:00~11:50講演1

題目:単一鎖長ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤の開発:末端

基修飾型・多分岐鎖型・オリゴマー型

講師:吉村倫一先生(奈良女子大学研究院自然科学系化学領域 教授)

概要:近年我々のグループで開発したポリオキシエチレン(EO)鎖に分布をもたない単一鎖長EO系界面活性剤として、(1)EO鎖末端にポリオキシプロピレン(PO)鎖、メトキシ基、エトキシ基を修飾させた末端修飾型、(2)アルキル基に2本の多分岐鎖を有する多分岐鎖型、(3)末端にアルキル鎖、側鎖にEO鎖を有する低重合度のオリゴマー型の鎖を有する低重合度のオリゴマー型の3タイプについて、合成、気/液界面の吸着、水溶液中におけるミセル構造などを紹介する。

11:50~13:00休憩(昼食)

13:00~13:50講演2

題目:ファインバブル技術の食品加工への利用の可能性

講師:佐合徹先生(三重県工業研究所 食と医薬品研究課主査研究員)

概要:近年、微細な泡の総称であるファインバブル(以下:FB)技術が、洗浄、水質浄化の分野で多く利用されている。食品加工への利用は少ないため、FB技術の機能である酸化防止、物性改良、分散性向上に着目して検討を始めた。FB水を用いてアイスクリームを試作したところ、風味や脂肪凝集率が従来法と異なることを確認した。このように、食品加工にFB技術を利用すれば、酸化による劣化抑制、粘度制御、分散性向上等が期待できる。

14:00~14:50講演3

題目:第一工業製薬の製品技術の変遷と研究開発の特色

講師:橋本賀之先生(第一工業製薬株式会社 研究開発本部副本部長)

概要:第一工業製薬の創業は1909年に遡り、屑繭から効率的に絹糸を紡ぐための「蚕繭解舒液」を製造・販売するベンチャー企業として誕生しました。当社の製品技術はいつの時代でも時代が要求するニーズを実現するためのユニークな製品を提供し続けています。当社は100年を超える歴史を経て、「第三の創業」を宣言し、ユニークさでトップを目指す「ユニ・トップ」を掲げています。本講演では当社製品技術の変遷を振り返りながら「ユニ・トップ」を目指す研究開発活動について紹介します。

14:50~15:30休憩・バス移動

15:30~17:00工場見学(第一工業製薬株式会社霞工場)

17:00~バス移動⇒近鉄富田駅で解散(注:「富田浜駅」ではありません)

申し込み締め切り:先着順(定員に達した時点で募集を打ち切らせていただきます)

参加費:1000円(弁当代として当日お支払いください)

定員:50名

申込締切:平成30年11月2日(金)

申込方法:申込方法:勤務先、氏名、連絡先などを明記の上、Fax にて下記へお申込み下さい。

〒460-0011 名古屋市中区大須1 丁目35 番17 号中部科学技術センター内

日本油化学会東海支部Tel:052-231-3070、Fax:052-204-1469

第2回オレオマテリアル学術交流会(2018.8.27~28)

  • 日時 : 平成30年8月27日(月)~28日(火)
  • 会場 : 伊豆山研修センター
    http://www.uniho.co.jp/hoyojyo/atami.html
    熱海駅より送迎バス15分(12:00、12:30に送迎バスを手配します。
  • 主催 : 日本油化学会 オレオマテリアル部会
  • 協賛 : 日本化学会、高分子学会、日本農芸化学会、日本化粧品技術者会
  • 参加費 :
  • 申込締切 : 7月3日(火)
  • 申込み先 : 公益社団法人日本油化学会
    申込書はこちらから>>
    Fax:03-3271-7464
    E-Mail:y-kubo@jocs-office.or.jp
  • 申込方法 : 申込書に所要事項をご記入の上、FaxまたはE-Mailにて申込、参加費を送金ください。
    なお、送金手数料はご負担ください。
  • 送金先 : 三菱UFJ銀行 八重洲通支店
    普通 1057794 公益社団法人日本油化学会

日本油化学会 界面実践講座2018(2018.7.10~11)

  • 会期 : 平成30年7月10日(火)~11日(水)
  • 会場 : 油脂工業会館9階会議室
       東京都中央区日本橋3-13-11
  • 主催 : 公益社団法人 日本油化学会
  • 参加費 : テキスト代を含む
      1名 2名 3名 1名増毎
    本会正会員 18,000
    本会法人会員 20,000 30,000 40,000 10,000
    ★会員以外の方 36,000
    学生 6,000
    ★会員以外の方は申込時に本会に入会されますと、会員参加費となり、更に毎月、会員誌「オレオサイエンス」が送付されます。(正会員費10,000円、入会費無料)
    ※参考書:参加者には「界面活性剤評価・試験法」(日本油化学会編 第二版)を特別価格販売いたします。定価12,000円+消費税⇒8,000円
  • 募集人員 : 80名(定員になり次第締め切ります。)
  • 申込締切 : 7月3日(火)
  • 申込み先 : 公益社団法人日本油化学会
    申込書はこちらから>>
    Fax:03-3271-7464
    E-Mail:y-kobo@jocs-office.or.jp
  • 申込方法 : 申込書に所要事項をご記入の上、FaxまたはE-Mailにて申込、参加費を送金ください。
    なお、送金手数料はご負担ください。
  • 送金先 : 三菱UFJ銀行 八重洲通支店 
        普通 1057794 公益社団法人日本油化学会

プログラム(演題および講師)

第1日 7月10日(火)


1.処方設計のための多成分界面活性剤混合溶液の理解  9:30~10:30
横浜国立大学大学院 荒牧賢治氏
 
2.分散・凝集を理解するためのゼータ電位  10:35~11:35
筑波大学大学院 小林幹佳氏
 
質問タイム 11:35-12:05(昼食・休憩 11:35-13:00)
 
3.X線散乱測定  13:00~14:00
信州大学 佐藤高彰氏
 
4.散乱解析を用いた界面活性剤分子集合体の状態と製品開発へ応用 14:05~15:05 
ライオン株式会社 小倉卓氏
 
5.装置メーカーによる装置紹介
①SAXS
株式会社リガク  15:45~16:15
 
②ゼータ電位
大塚電子株式会社  15:45~16:15
 
質問タイム16:15-17:00


第2日 7月11日(水)


6.基礎から学ぶ濡れ・泡・洗浄  9:30~10:30
横浜国立大学大学院大矢勝氏
 
7.乳化・可溶化を使いこなすための基本的な考え方 10:35~11:35 
千葉科学大学 山下裕司氏
 
質問タイム 11:35-12:05(昼食・休憩 11:35-13:00)
 
8.レオロジー  13:00~14:00
DIC株式会社 堀米操氏
 
9.相平衡図を用いた乳化化粧品の価値づくり  14:05~15:05 
株式会社資生堂 渡辺啓氏
 
10.装置メーカーによる装置紹介
①レオメータ
アントンパール・ジャパン  15:10~15:40
 
②界面張力計
協和界面科学株式会社  15:45~16:15
 
質問タイム16:15-17:00

日本油化学会 油脂実践講座2018(2018.7.24)

  • 会期 : 平成30年7月24日(火) 10:00~17:30
  • 会場 : 油脂工業会館9階会議室
       東京都中央区日本橋3-13-11
  • 主催 : 公益社団法人 日本油化学会
  • 参加費 : テキスト代を含む
  1名 2名 3名 1名増毎
本会正会員 10,000
本会法人会員 12,000 20,000 28,000 8,000
★会員以外の方 20,000
学生 3,000
★会員以外の方は申込時に本会に入会されますと、会員参加費となり、更に毎月、会員誌「オレオサイエンス」が送付されます。(正会員費10,000円、入会費無料)
  • 募集人員 : 80名(定員になり次第締め切ります。)
  • 申込締切 : 7月17日(火)
  • 申込み先 : 公益社団法人日本油化学会
    申込書はこちらから>>
    Fax:03-3271-7464
    E-Mail:y-kobo@jocs-office.or.jp
  • 申込方法 : 申込書に所要事項をご記入の上、FaxまたはE-Mailにて申込、参加費を送金ください。
    なお、送金手数料はご負担ください。
  • 送金先 : 三井住友銀行 京橋支店 
        普通 7721236 公益社団法人日本油化学会
プログラム(演題と講師)
1.食感のおいしさ~破壊構造からのアプローチ~ 10:05~11:05
食品開発では、感性的なおいしさ(例:クリーミー・口どけが良い)が求められる。おいしさは咀嚼による構造破壊に伴う「変化」という立場から、フラワーペーストやヨーグルト等の実際の食品の事例について紹介する。
明治大学 中村卓氏

2.乳化食品の品質  11:10~12:10
乳化食品には様々なタイプが存在し、求められる品質も、そのタイプに応じて変化する。本講演では、いくつかのタイプの乳化食品の構造を解説し、その品質がどのような要因によって左右されるのかを述べる。
京都大学大学院松 村康生氏
 
質問タイム12:10~12:40(昼食・休憩12:10~13:40)
 
3.油脂の酸化と抗酸化  13:40~14:40
不飽和油脂の酸化は、油脂食品の品質低下につながるため、より効果的な酸化防止法の開発が望まれている。本講座では、特に、EPAやDHAなどの高度不飽和脂肪酸に焦点をあて、その酸化の特徴と酸化防止法に説明する。
北海道大学 宮下和夫氏
 
4.食品用オレオゲルの基礎と応用  14:45~15:45
最近、固体脂食品に用いるオレオゲルに関する研究が進んでいるが、本講義ではさまざまなゲル化剤を用いたオレオゲルの基礎物性と食品への実用化に関する最近の研究成果を整理する。
広島大学名誉教授 佐藤清隆氏
 
5.企業からのトピックス  15:50~16:50
1960年代頃から未熟児や術後栄養管理等の医療現場で使用されてきた中鎖脂肪酸油の、今後の大きな社会問題でもある高齢者の低栄養、フレイルや認知症の予防・改善の視点での応用研究についてご紹介します。
日清オイリオグループ 渡邉愼二氏
 
質問タイム16:50~17:30