界面科学実践講座 2017-基礎と応用-(東海)

界面科学技術は、様々な産業界で幅広く利用され、モノ造りにおいて見落とすことのできないポイントと なっています。しかし、最近では大学において界面科学の講座が減る傾向にあるなど、界面科学に対す る基礎知識が不足しています。この様な背景から、本講座は、界面科学関連企業の新入社員、業務上界 面科学の基礎知識が必要な中堅社員及び営業関係の方、界面科学を専攻する学生を主なる対象として、 各産業界で活かせる界面科学の基礎と最近のトピックスを中心に、「わかりやすい」をモットーに毎年 開催しております。

各講義では、難しい物理化学の理論式はできるだけ避け、各講師の経験談や実 験等により、参加者の皆様が感覚的に界面科学を理解して頂けるよう工夫をしております。多数の 皆様のご参加を期待しております。また、学生参加費は 500 円としておりますので、学生の皆様にも積 極的にご参加いただくことを期待しております。界面科学の基礎知識を習得するため、そして、それらが 産業界でどのように役立っているのかを知るために、一度参加してみませんか。

主催:
日本油化学会東海支部、日本油化学会界面科学部会(東海)

協賛:
日本化学会、色材協会、東海化学工業会、愛知工研協会、名古屋産業振興公社、 高分子学会東海支部、日本接着学会中部支部、化学工学会東海支部、日本化粧品技術者会 名古屋工業大学研究協力会

日時:
平成 29 年 12 月 1 日(金) 9:20~17:00

場所:
名古屋市工業研究所 第 1 会議室(管理棟 3F) 名古屋市熱田区六番三丁目 4-41 Tel:052-661-3161 [交通]地下鉄「六番町」(3 番出口)、市バス、三重交通バス「六番町」下車、南西へ徒歩 2 分

【プログラム】

●9:30~10:40 1.
「界面活性剤概論 ~界面科学の物理化学と分子構造学~」
名古屋市立大学院 システム自然科学研究科 准教授 片山 詔久 氏
界面活性剤の分子構造と物性との相関や、分子集合体としての物理化学の基礎など、界面科学の概 要について、なるべくやさしく解説します。親水基と疎水基とが化学結合で結びついた両親媒性分子が、 どのようにして分子集合体を形成したり、界面に吸着し、その結果として、乳化・可溶化・分散・浸透のよう な様々な現象を発現するかについて、各種実験法を交えて解説します。

●10:50~12:00 2.
「乳化物の作り方と使い方」
中京油脂株式会社 開発センター 加藤 丈明 氏
乳化物は界面活性剤などを用いて液-液の界面を制御することで、水と油の様に通常では混ざらない 物を混ぜ合わせたものであり、工業分野だけでなく、身近な食品などでも幅広く利用されている。 本講座 では、乳化状態に関する基本的な事柄と乳化物の作り方や使い方を紹介し、乳化物を用いた簡単な実験 を見ていただく予定である。

【昼食休憩】 12:00~13:00

●13:00~14:10 3.
「界面活性剤のコンクリートへの応用」
竹本油脂株式会社 第三事業部 研究開発部 古田 章宏 氏
コンクリートは、建築・土木構造物をつくる上で重要な構造材料であり、種々の性能が要求される。コン クリートへ性能を付与するために混和材料が用いられており、中でも界面活性を有する化学混和剤が重 要な役割を担っている。本講演では、化学混和剤として使用される界面活性剤の構造、コンクリートの主 要な成分であるセメントに対する作用機構や、適用例を紹介する。

●14:20~15:30 4.
「肌にやさしい皮膚洗浄剤 ~洗浄効果へのマイルドさの両立~」
クラシエホームプロダクツ株式会社 ビューティーケア研究所 主席研究員 岩永 哲朗 氏
皮膚洗浄剤は様々なタイプのものが上市されているが、近年では汚れを落とすだけでなく、肌へのマイ ルドさも求められている。洗浄剤の主成分は界面活性剤であり、両立を図るために界面活性剤の選択と 製剤化においての工夫がなされている。 そこで、本講演では、肌にやさしい皮膚洗浄剤の開発にあた り、界面活性剤の選択及び製剤化における界面活性剤の利用方法を解説する。

●15:40~16:50 5.
「(トピックスセクション)ひも状ミセル(流動抵抗低減剤)と逆ミセル(オイルゲル化剤):臨界 充填パラメータからの考察」
名古屋工業大学 大学院工学研究科 生命・応用化学専攻 教授 多賀 圭次郎 氏
ひも状ミセル水溶液は粘弾性を有しており、流水中に添加すると流動抵抗を低減させるので、省エネ の観点から注目されている。一方、逆ひも状ミセルはオイルゲル化剤、また増粘ゲル状組成物として注 目されている。ここでは、これら界面活性剤の種々の自己組織化集合体の構造の違いを、臨界充填パ ラメータから考察する方法を述べる

●17:00~19:00
「懇談会」
(同所管理棟2F「情報交流フロア」にて) 講義頂いた先生方を交え、皆様と懇親を深めたいと思います。講師の先生や講座に参加の異業種の方々 との人脈を広げるチャンスです。学生さんは、企業の方から生の声を聞けると思います。是非ご参加 下さい。(講座参加者は懇談会参加費無料です。軽食、飲物付)

参加費:
普通会員・法人会員・協賛団体会員:10,000 円、 学校・官公庁:5,000 円、非会員:14,000 円、学 生:500 円。
*当日お支払ください。なお、事前支払いが必要な場合は、下記にお振り込みください。

申込方法:
Web(http://www.c-goudou.org/)で、「行事予定」または「行事案内」から本講座の案内に入り、 「申込方法」の参加申込みフォームをクリックし、必要事項をご記入ください。FAX の場合は、ご氏名・ご連絡 先(住所・メールアドレス・電話・FAX)・参加費区分(会員/学生)を、下記宛へお知らせください。

連絡先:
〒460-0011 名古屋市中区大須1丁目 35 番 18 号 一光大須ビル 7 階 中部科学技術センター内日本油化学会東海支部
℡ 052-231-3070 FAX 052-204-1469
振込先: みずほ銀行 名古屋支店 普通預金口座 No.1103542 公益社団法人日本油化学会東海支部

申込締切:
平成 29 年 11 月 24 日(金) 定員:100 名