<授賞理由>

食用油脂における油脂の結晶化やゲル化を伴う界面変化を把握することに　世界に先駆けて成功した本研究成果に授与することとしました。上野氏は、本解析によって、従来の平均場の観察では得られない局所の微細構造変化を捉えることに成功して、乳化製品の安定性等を考える上で重要な知見を発表しています。

<授賞理由>

褐藻類由来のフコキサンチンの非感染性疾患予防機能に着目し、その生体内代謝を明らかにして慢性炎症を抑制するメカニズムを突きとめた本成果に授与することにしました。細川氏はこの他にも、海洋性カロテノイドの有効性、さらにはEPAやDHA、DPAn-3といった水産物に特徴的に含まれるn-3系多価不飽和脂肪酸の機能を、生体内代謝の面から明らかにして、食品機能の有効性確保に役立つ成果を発表しており、学会賞にふさわしいと判断しました。

第52回（平成29年度）

• 学会賞の該当はありません。

第50回（平成27年度）

• "汚れの洗浄に関する基礎的・応用的研究"
  奈良女子大学 生活環境科学系
  後藤　景子　>>表彰内容
  
• "両親媒性化合物分子集合体の機能開発と構造解析に関する研究"
  東京理科大学 工学部　
  河合　武司　>>表彰内容

第49回（平成26年度）

• 学会賞の該当はありません。

第48回（平成25年度）

• "生体膜関連物質の界面物性及び機能解析に関する研究"
  長崎国際大学 薬学部　
  柴田　攻
  Journal of Oleo Science, Vol.64, No.1, pp.1-8 (2015)
• "コレステロールおよび植物ステロ－ルの吸収およびその輸送体に関する研究"
  東北大学大学院 農学研究科
  池田　郁男
  Journal of Oleo Science, Vol.64, No.1, pp.9-18 (2015)

第47回（平成24年度）

• "界面活性剤の合成と機能解明に関する研究"
  京都工芸繊維大学 工芸科学研究科
  川瀨　德三
  オレオサイエンス, Vol.13, No.12, pp.573-585 (2013

第46回（平成23年度）

• "バイオミメティックアプローチによる活性酸素に関する研究"
  東京理科大学 理工学部
  湯浅 真
  オレオサイエンス, Vol.12, No.12, pp.617-625 (2012)

第45回（平成22年度）

• "精油構成分子の生体内動態および機能性に関する研究"
  近畿大学 理工学部
  宮澤 三雄
  オレオサイエンス, Vol.11, No.12, pp.463-480 (2011)

第44回（平成21年度）

• "天然油脂の品質管理と有効活用に関する研究"
  成蹊大学 理工学部
  原 節子
  オレオサイエンス, Vol.10, No.12, pp.453-460 (2010)

第43回（平成20年度）

• "植物および真菌の脂質，特にスフィンゴ脂質の分子種特性と機能解析に関する研究"
  帯広畜産大学 食品科学研究部門 大西 正男
  オレオサイエンス, Vol.9, No.12, pp.543-551 (2009)

第42回（平成19年度）

• "高度不飽和グリセロ脂質の分子種の分析と機能に関する研究"
  北海道大学 大学院 水産科学研究院
  高橋 是太郎
  オレオサイエンス, Vol.8, No.12, pp.525-538 (2008)

第41回（平成18年度）

• "フッ素系表面改質剤の合成・物性・応用に関する研究"
  東京理科大学 工学部
  好野 則夫
  オレオサイエンス, Vol.7, No.12, pp.513-518 (2007)

第40回（平成17年度）

• "水系での不飽和脂質の酸化安定性に関する研究"
  北海道大学 大学院 水産科学研究院
  宮下 和夫
  オレオサイエンス, Vol.6, No.12, pp.585-591 (2006)
• "天然の脂質分子種組成および食品の脂質機能性保全に関する研究"
  東京海洋大学 海洋科学部
  和田 俊
  オレオサイエンス, Vol.6, No.12, pp.593-605 (2006)

第39回（平成16年度）

• "脂質分子が形成する分子集合体の構造と物性に関する研究"
  北里大学理学部
  岩橋 槇夫
  オレオサイエンス, Vol.5, No.12, pp.563-571 (2005)
• "アミノ酸系光学活性両親媒性物質の自己組織化およびそれらの生体との相互作用に関する研究"
  (株)資生堂 素材・薬剤開発センター
  坂本 一民
  オレオサイエンス, Vol.5, No.12, pp.573-587 (2005)

第38回（平成15年度）

• "界面活性剤の光触媒による分解メカニズムに関する研究"
  明星大学理工学部
  日高 久夫
  オレオサイエンス, Vol.4, No.12, pp.493-508 (2004)

第37回（平成1４年度）

• "界面活性剤の溶液物性とコロイド次元分子集合体に関する研究"
  東京理科大学理工学部
  阿部 正彦
  オレオサイエンス, Vol.3, No.12, pp.643-652 (2003)
• "無脊椎動物の複合脂質に関する構造生化学的研究"
  滋賀大学教育学部
  杉田 陸海
  オレオサイエンス, Vol.3, No.12, pp.653-661 (2003)

第36回（平成13年度）

• "酸素ストレスの生体内反応とその制御に関する研究"
  東京薬科大学薬学部
  菊川 清見
  オレオサイエンス, Vol.2, No.12, pp.733-738 (2002)
• "界面活性剤自己組織体溶液の相挙動, 構造, 機能に関する研究"
  横浜国立大学大学院環境情報研究院
  國枝 博信
  オレオサイエンス, Vol.2, No.12, pp.739-744 (2002)
• "両親媒性物質が形成する自己組織体に関する研究"
  神奈川大学工学部
  田嶋 和夫
  オレオサイエンス, Vol.2, No.12, pp.745-756 (2002)

第35回（平成12年度）

• "機能性分子組織体の創製とキャタクタリゼーション"
  名古屋大学物質科学国際研究センター
  今栄 東洋子
  オレオサイエンス, Vol.1, No.12, pp.1113-1120 (2001)
• "油脂栄養及び生体内酸化(特に老化色素)に関する研究"
  帝京大学医学部第一生化学
  島崎 弘幸
  オレオサイエンス, Vol.1, No.12, pp.1121-1126 (2001)
• "生体関連を含む各種両親媒体物質の構造体形成と機能に関する熱力学的研究"
  福岡大学理学部
  杉原 剛介
  オレオサイエンス, Vol.1, No.12, pp.1127-1132 (2001)

第34回（平成11年度）

• "生体内界面活性物質の機能とその応用"
  東京理科大学理学部
  上野 實
• "油化学関連機能性物質の合成と応用に関する研究"
  大阪市立工業研究所
  武田 徳司
• "食品油脂および生体内脂質の過酸化的変性とその解析評価に関する研究"
  東北大学大学院農学研究科
  宮澤 陽夫

第33回（平成10年度）

• "高度不飽和脂質の利用に関する研究"
  成蹊大学工学部
  戸谷 洋一郎

第32回（平成9年度）

• "有機機能性物質の設計と合成に関する研究"
  大阪大学大学院工学研究科
  池田 功
• "両親媒性物質の溶液物性に関する研究"
  九州大学理学部
  師井 義清

第31回（平成8年度）

• "海産動物複合脂質およびその構成成分の構造に関する研究"
  近畿大学理工学部
  林 陽

※平成8年度より論文賞が学会賞に名称変更となります。

第30回（平成7年度）

• "界面活性剤逆ミセルの性質とミクロ反応物としての応用研究"
  東京理科大学工学部
  今野 紀二郎
• "油脂及び油脂食品の酸化的劣化とその評価法に関する研究"
  東北大学農学部
  藤本 健四郎

第29回（平成6年度）

• "界面活性剤の化学構造と機能の相関に関する研究"
  物質工学工業技術研究所
  石上 裕
• "油脂の工業材料としての利用に関する研究"
  武蔵工業大学
  高岡 京
• "脂質類の酵素的変換および脂質変換酵素類に関する研究"
  名古屋大学農学部
  山根 恒夫

第28回（平成5年度）

• "生分解性を有する水溶性ポリマーの設計と油化学領域への応用に関する研究"
  慶応義塾大学埋工学部
  松村 秀一

第27回（平成4年度）

• "微粒子分散系に関する界面化学的研究"
  筑波大学化学系
  古澤 邦夫

第26回（平成3年度）

• "脂質代謝の調節に関する食品栄養学的研究"
  九州大学農学部
  菅野 道廣

第25回（平成2年度）

• "有機リン化合物の合成反応および物性に関する研究"
  大阪大学産業科学研究所
  岡本 能樹

第24回（平成1年度）

• "GC, MS, NMRを用いる脂質のキャラクタリゼーションに関する研究"
  日本大学理工学部
  田村 利武

第23回（昭和63年度）

• "食用油脂の劣化及びその防止に関する研究"
  北里大学水産学部
  大田 静行
• "油脂の変質現象とその防止対策"
  神戸学院大学栄養学部
  梶本 五郎

第22回（昭和62年度）

• "油脂成分の構造, 組成, 反応に関する研究"
  北海道大学水産学部
  高木 徹
• "精密油化学を指向した官能基変換怯の開発"
  大阪大学工学部
  大城 芳樹

第21回（昭和61年度）

第20回（昭和60年度）

第19回（昭和59年度）

第18回（昭和58年度）

第17回（昭和57年度）

第16回（昭和56年度）

第15回（昭和55年度）

第14回（昭和54年度）

第13回（昭和53年度）

第12回（昭和52年度）

第11回（昭和51年度）

第10回（昭和50年度）

第9回（昭和49年度）

• "油化学関連領域における含窒素誘導体の合成化学的研究"
  大阪大学工学部
  阿河 利男

第8回（昭和48年度）

• "界面活性剤のコロイド学的研究"
  信州大学繊維学部
  黒岩 茂隆
• "界面活性剤ならびに界面活性剤原料の合成に関する研究"
  群馬大学工学部
  桑村 常彦
• "不飽和脂肪酸エステルの二重結合における諸反応に関する研究"
  東京工業試験所
  橋本 哲太郎

第7回（昭和47年度）

第6回（昭和46年度）

• "油脂の高度利用および合成化学反応に関する研究"
  大阪大学
  櫻井 洸

第5回（昭和45年度）

• "脂肪族長鎖化合物およびその誘導体の利用に関する研究"
  慶應義塾大学
  阿部 芳郎

第4回（昭和44年度）

• "界面活性剤のコロイド化学的研究"
  塩野義製薬(株)
  中川 俊夫
• "油脂成分, ことに不ケン化合物に関する研究"
  日本大学
  松本 太郎

第3回（昭和43年度）

• "界面活性ならびにその関連現象に関する研究"
  東京都立大学
  佐々木 恒孝
• "オリゴマー領域化合物に関する研究"
  東京大学
  浅原 照三

第2回（昭和42年度）

• "油化学領域における触媒反応の開発"
  東京大学
  御園 生晃
• "非イオン界面活性剤に関する合成化学的研究"
  名古屋大学
  石井 義郎