第6回 オレオマテリアル学術交流会 開催の案内

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第6回 オレオマテリアル学術交流会

 

日 時:令和51122日(水)13:0017:00

主 催:日本油化学会 オレオマテリアル部会

協 賛:日本化学会、高分子学会、日本化粧品技術者会、色材協会(申請中)

会 場:油脂工業会館9F大会議室(東京都中央区日本橋3-13-11

開催方法:現地開催およびZoomを用いたハイブリッド

 

【演題と講師】                                                                                                                 

13:00~13:05 オレオマテリアル部会長挨拶

 

 

13:05~13:35 マイクロ流路を用いたダブルエマルション・リポソームの生成法の開発と人工細胞研究

への応用』                                                                                     中央大学  鈴木 宏明 氏

 

エマルションやリポソームは,カプセルとしての工業利用用途だけでなく,人工細胞の基礎研究にも用いられている.近年,マイクロ流路を使って均一なダブルエマルションを作製し,それを脂質二重膜から構成される巨大リポソームに変換する技術が開発されてきた.オイル層が薄いダブルエマルションを得ることが重要だが,既存の技術ではその再現性に難があった.当研究室では,マイクロ流路の構造とダブルエマルションの組成を工夫することで,再現性の良い均一な巨大リポソームを生成する技術を開発した.その技術の内容と,これを用いた人工細胞研究やバイオテクノロジー応用への取り組みについて述べる.

 

 

13:35~14:05 脂質二分子膜に及ぼす界面活性剤の動的挙動解析に関する研究

日光ケミカルズ株式会社 中央研究所化成品G 半澤 将希 氏

 

界面活性剤は、細胞やウイルスに作用することで溶血や不活化させることが知られている。これは、細胞膜やエンベロープ膜を構成する脂質二分子膜に対して、界面活性剤が吸着または挿入することで、膜の破壊や変性を引き起こすことが要因の一つとして考えられている。本講演では、固体/液体界面に形成された脂質の支持二分子膜に焦点を当て、構造が異なる界面活性剤分子を作用させた際の膜のダイナミクスに関する研究を紹介する。

 

 

14:05~14:35 分子デザインされたシリコーン樹脂の機械特性評価と高化粧持ち口紅への応用』        

株式会社コーセー 吉田 祥麻 氏

 

我々は、シリコーン皮膜剤の分子量や分子構造が機械特性に与える影響を詳細に評価し、マスクなどへの色移りを防ぐ硬さを有しながらも,唇の動きに追従する柔軟性を持ち乾燥感を低減した口紅用シリコーン皮膜剤を開発した。本発表では、塗膜の耐屈曲性・硬さ・成膜速度等の詳細な物性評価と、開発したシリコーン樹脂を配合した口紅の特性評価に関して紹介する。

 

14:35~15:05  コーヒーブレイク

 

15:05~15:35 カーボンニュートラルに対応した非結晶性「RICE SILACA] 製造への取組

ジカンテクノ株式会社 代表取締役 木下 貴博 氏

 

「脱炭素」「サスティナブル」が求められる中クライメートテックベンチャーであるジカンテクノは主に農業残渣を中心とした廃棄物を2次産業の高機能素材にする取組をしてきた。その中でLIB(リチウムイオン電池)用の絶縁体を開発している過程で非結晶性の高純度なシリカの製造方法を確立、地方で発生している稲作農家のもみ殻処分問題とサスティナブルでカーボンニュートラルな素材を求めるニーズを充たすべく地方の農業法人等ともみ殻製の非結晶性シリカ生産を始めている取組を紹介する。

 

 

15:35~16:05 リグニンと総称される植物成分とリグニン由来物の工業材料用素材としてのポテンシャル

国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 新素材研究拠点長 山田竜彦 氏

 

再生可能資源への変換が求められる昨今、ベンゼン環を持つプラスチック材料のバイオベース化においては、地上最大量の芳香族系化合物であるリグニンの活用への期待が高まっている。リグニン由来物を用いた高機能材料開発についての取り組みを紹介する。

 

 

16:05~16:35 SDGsを志向したアンチエイジング天然素材の探索

近畿大学  多賀 淳 氏

 

最近では,産業界とアカデミアの技術的な融合が進み,いわゆる産学連携や産官学連携が一般化しつつある。近畿大学においては,近大マグロに代表されるディープシーズを利用した大学発ベンチャーや民間企業との連携を推進しており,特に中小企業との共同研究を積極的に行っているが,内容としては食品の非食部の有効活用に関する相談が多い。食品における非食部分の廃棄量は,農林水産省によれば令和2年度の推計として年間1349万tに及ぶとされており,それらの大部分は食品製造業から発生している。食品製造企業と共同で進めた廃棄物の有効かつ付加価値の高い使途を探索するプロジェクトの成果について紹介する。

 

 

セミナー終了後、別会場にて懇親会を開催(17:3019:30)予定

 

 

 

 

 

【申込み&問合わせ】

  1. 申込み方法

事前に【オレオマテリアル部会学術交流会参加希望】という件名で、必要事項【お名前、ご所属、ご連絡先、参加形態(対面・オンラインのいずれか)、懇親会参加/不参加】をご記入の上、下記E-メールまでご連絡をお願いします。会場に人数の定員があるため、対面での参加は40名までとさせていただきます。また、オンラインでの参加を希望される方には、申込みおよび振込みの両方が確認されましたら、ZoomのURLを送付いたします。

連絡先:慶應義塾大学 伴野 太祐(部会幹事)

E-mail: banno@applc.keio.ac.jp

申込み締切り:2023年11月13日(月)

 

  1. 参加費:

オレオマテリアル部会普通会員:3,000円

オレオマテリアル部会友会員・法人会員・協賛学会個人会員:4,000円

会員外:5,000円

指導教員がオレオマテリアル部会普通会員である研究室に所属する学生:無料(学生は、指導教員の記載をお願いいたします。)

懇親会:5,000円(予定、当日会場にてお支払いをお願いいたします。)

 

  1. 振込み先

三井住友銀行 鎌ヶ谷支店(905)口座番号 普通0660040

名義:日本油化学会オレオマテリアル部会(ニホンユカガクカイオレオマテリアルブカイ)

※振込み手数料は、各自でご負担の程、宜しくお願いいたします。