第5回オレオマテリアル学術交流会 開催案内

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オレオマテリアル部会では、第一線でご活躍されている先生をお招きし、お話を伺う機会として学術交流会を開催しています。講師の先生との距離が近いのが特徴です。本年度は下記日程および内容となります。是非、ご参加をご検討ください。

 

第5回 オレオマテリアル学術交流会

日 時:令和 4 年 11 月 11 日(金)13:00~17:00
主 催:日本油化学会 オレオマテリアル部会
協 賛:高分子学会、日本化粧品技術者会、色材協会
会 場:Zoom

【演題と講師】
13:00~13:05 オレオマテリアル部会長挨拶

13:05~13:35 『マンノシルエリスリトールリピッド(MEL)および MEL 類縁体の全合成と構造機能相関研究』
慶應義塾大学 高橋 大介 氏
マンノシルエリスリトールリピッド(MEL)は、興味深い生物活性と優れた界面活性を有することから,近年注目を集めている。現在、MEL は酵母培養法により、脂肪鎖長の不均一な混合物として大量供給されているが、脂肪鎖長が均一な化合物として単離・精製することは困難であり、詳細な構造機能相関研究が進んでいない。そこで我々は,MEL-A-D の種類(4 種類)と脂肪鎖長(5 種類)が異なる計 20 種類の MEL および MEL の糖構造が異なる MEL 類縁体の全合成と構造機能相関研究に取り組んできた。本発表では、抗菌活性および肌荒れ改善活性の結果を中心に紹介する。

13:35~14:05 『微細藻類由来の油を活用したものづくり』
株式会社ちとせ研究所 松﨑 巧実 氏
CO2 排出削減に関する具体的案施策への対応が求められる中、カーボンリサイクル技術への関心がこれま
でにも増して高まっている。中でも、光合成により様々な有価物を効率的に産生する微細藻類は、バイオプロセスによるカーボンリサイクル技術の 1 つとして期待される。本講演では、我々が東南アジアで規模拡大を進める微細藻類生産及び微細藻類バイオ燃料をはじめとする用途開発に関する取り組みについて紹介する。

14:05~14:35 『ポリイオンコンプレックス技術を使用した化粧持ちのよい、2 次付着防止機能を持つ化粧品』
日本ロレアル株式会社 菅 友美 氏
我々は、通常の低分子界面活性剤ではなく、両親媒性カチオンポリマーとアニオン架橋剤からなるポリイオンコンプレックスで乳化される化粧品が肌上で被膜を形成すると、傷がついても自分で戻る、セルフヒーリング機能を持つことを見出してきた。本発表では、ポリイオンコンプレックスで乳化された化粧品の多種多様な機能、特にマスクにつかない日焼け止め効果を持つファンデーションへの応用例を 2021 年 IFSCC ポスター賞の受賞内容を中心に紹介する。

14:35~14:45 休憩

14:45~15:15 『オートファジー活性を利用した細胞ケアのための素材開発』
株式会社 AutoPhagyGO 石堂 美和子 氏
オートファジーは、細胞内の物質の分解およびリサイクルを担う、細胞が本来持っている基本的なメカニズムの一つである。近年の研究により、このオートファジーが、健康長寿のコアメカニズムとして機能している可能性が見出され、注目を浴びている。本講演では、オートファジーについて概説し、その健康長寿との関係の可能性および、株式会社 AutoPhagyGO(APGO)での取り組みや、最近の研究成果を紹介する。

15:15~15:45 『ポリエーテル変性シリコーンの新規ナノディスク乳化による化粧品の価値創造』
株式会社資生堂 渡辺 啓 氏
我々はポリエーテル変性シリコーン(PEMS)からなるベシクル水溶液を油とともに強撹拌すると、ラメラ液晶からなる均一な界面膜を有する O/W 乳化物が調製できることを発見し、乳化物が極性油に対して高い安定化効果を有することを見出した。この新規 O/W 乳化物を化粧品として活用した場合の特徴について、界面吸着層の構造との相関性を検討したので紹介する。

15:45~16:15 『海洋プラスチックごみ問題に対する企業アライアンスの挑戦』
クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)事務局 渡辺 真司 氏
地球規模の課題である海洋プラスチックごみ問題の解決に向け、業種業態を超えた多様な関係者の連携を
強めイノベーションを加速するためのプラットフォームとして「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)」が設立された。本発表では、CLOMA の組織や取り組みなどについて活動事例を踏まえて紹介する。

■セミナー終了後、ブレイクアウトルームを活用した講師の先生との個別交流会も開催する予定

【申込み&問合わせ】
1. 申込み方法
事前に必要事項(氏名、所属、連絡先、参加費額)をご記入の上、下記 E-メールまでご連絡をお願
いします。申込みおよび振込みの両方が確認されましたら、Zoom の URL を送付いたします。

連絡先: 千葉工業大学 柴田裕史 (部会幹事)
E-mail: oleomater.seminar@gmail.com
申込み・振込み〆切:2022 年 11 月 7 日(月)

2. 参加費:
オレオマテリアル部会普通会員 3,000 円
オレオマテリアル部会友会員・法人会員・協賛学会個人会員 4,000 円
会員外 5,000 円(テキスト代込み)
指導教員がオレオマテリアル部会普通会員である研究室に所属する学生:無料
(学生は、参加希望者が多い場合には、お断りさせていただく場合がございます。ご了承ください。)

3. 振込み先
三井住友銀行 鎌ヶ谷支店(905)口座番号 普通 0660040
名義:日本油化学会オレオマテリアル部会(ニホンユカガクカイオレオマテリアルブカイ)
※振込み手数料は、各自でご負担の程、宜しくお願いいたします。