令和6年度第3回油化学セミナー
若手研究者による油脂、界面の最前線
ー関東支部 第12回若手研究者奨励賞記念講演会ー
日本油化学会関東支部では、日本油化学会年会で若手研究者により発表された研究の中から、秀逸と考えられるものを関東支部幹事の投票で選出しています。そして、選出した研究の発表者に対して若手研究者奨励賞を授与し、併せて受賞講演をお願いしています。本年も厳正な審査の結果、4名の研究者が選出され、このたび関東支部若手研究者奨励賞記念講演会を開催する運びとなりました。未来に羽ばたく若手研究者の講演を是非お聞きください。
日 時:令和6年12月13日(金)13:00~17:15(受付開始12:30~)
会 場:油脂工業会館9階大会議室(東京都中央区日本橋3-13-11)
主 催:公益社団法人日本油化学会関東支部
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プログラム(演題および講師)
13:00-13:05 開会の辞
13:05-14:00
1.中性子小角散乱法を利用した油脂中の水分子の存在状態観察
日清オイリオグループ(株) 井阪 大輔 氏
食用油脂には数百ppmの水分子が含まれているが、その存在状態(クラスター形成 or 単分子分散)は未だ不明である。そこで中性子小角散乱法(SANS)を利用し、油中の水分子の存在状態を観察することを試みた。
14:00-14:55
2.調理工程におけるトランス脂肪酸増加に関する新知見~硫黄化合物による異性化の促進~
(株)ニッスイ 小尾 純志 氏
油脂製品は健康への懸念から低トランス脂肪酸へとシフトしたが、調理工程におけるリスクは不明であった。我々は食品中の含硫化合物がトランス異性化を促進することを見出したため、その制御法と併せて紹介する。
14:55-15:10 休憩
15:10-16:05
3.小角X線散乱および界面レオロジー測定を用いた油/水界面吸着膜の構造解析;エマルション分散安定性との相関
(株)池田模範堂 桒原 宏樹 氏
油/水界面膜の構造物性解析は、エマルション分散安定性予測の指標となることが期待される。本研究では、小角X線散乱解析と界面レオロジー測定の、二つのアプローチから油/水界面膜の構造物性解析を試みた。
16:05-17:00
4.フェロトーシス誘導に着目した、共役脂肪酸によるがん克服に向けたアプローチ~α-エレオステアリン酸と抗がん剤の併用効果の検証~
帝京大学薬学部 本間 太郎 氏
殺がん細胞効果を有する脂肪酸であるα-エレオステアリン酸(α-ESA)と抗がん剤の併用効果を検証した。α-ESAとの併用により殺がん細胞効果が促進される抗がん剤として、ブレオマイシンを見出した。
17:00-17:10 表彰式
17:10-17:15 閉会の辞
18:00-20:00 情報交換会
参加費(テキストを含む): 当日受付にてお支払いください。
日本油化学会正会員:6,000円、法人会員勤務者:8,000円、一般:10,000円、学生:3,000円
情報交換会費:
会員・一般:6,000円、学生:2,000円(菜香菜 日本橋店 18:00~20:00)
申込方法: 下記URLから申し込みフォームへアクセスし必要事項をご記入ください。
https://forms.office.com/r/uXiLMY21w4?origin=lprLink
申込締切: 令和6年12月9日(月)
問い合わせ先:
別府 史章(北海道大学大学院水産科学研究院)
E-mail: fbeppu◎fish.hokudai.ac.jp(◎→@)
関東支部では油化学情報の発信を目的として年3回の油化学セミナーを主催しております。
油化学セミナー | 内容 |
第1回 | 油化学や油脂関連産業に関する最新トピックスをご提供します。 |
第2回 | 市民公開講座として、地域の方の生活に役立つ油化学をやさしくご案内します。 |
第3回 | 若手研究者奨励賞受賞記念講演会です。未来にはばたく若手研究者の最新の研究を講演をお届けします。 |
過去の関東支部油化学セミナー開催実績(平成25年以降)はこちらをご覧ください。