界面科学実践講座2006-基礎と応用-(東海)

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主 催:日本油化学会東海支部、日本油化学会界面科学部会(東海)
協 賛:日本化学会、色材協会、東海化学工業会、愛知工研協会、名古屋市工業技術振興協会
日 時:平成18年12月1日(金) 9:20~17:00
場 所:名古屋市工業研究所 第1会議室(管理棟3F)
名古屋市熱田区六番三丁目4-41 Tel:052-661-3161
[交通]地下鉄、市バス、三重交通バス「六番町」下車、南西へ徒歩2分

プログラム
1.「界面活性剤概論」
9:30~10:45
名古屋市立大学大学院芸術工学研究科 中村昭雄 氏
界面活性剤は、親水性と親油性をあわせもつ、両親媒性の化合物である。界面活性剤は、乳化、分散、起泡、可溶化、浸透、潤滑、帯電防止などの機能を有するため、洗剤、化粧品、食品分野などで、我々の生活に密接な商品にも広く用いられている。これら界面活性剤の機能は基本的には界面における吸着現象と溶液中におけるミセル化(自己組織化)現象によるものである。これら界面活性剤溶液の性質と諸機能の関係を概説する。

2.「乳化・分散とその応用」
10:45~12:00
中京油脂㈱開発センター新規開発グループ 伊藤芳郎 氏
乳化・分散の基礎と実際を、ワックス・オイルエマルション並びにサスペンションを例に挙げ、乳化・分散剤とそこで用いられる装置の選定を交えて説明を行う。また、応用事例としては、反応を伴う乳化の例としてマイクロカプセルなどを紹介する。

3.「身体洗浄剤の機能と特性」
13:00~14:15
太陽化学㈱インターフェイスソリューション事業部研究開発グループ 高瀬嘉彦 氏
界面活性剤が有する重要な機能の一つに洗浄があり、洗浄剤は様々な分野で幅広く利用されているが、特に身体を洗う洗浄剤は、他の洗浄剤と比較して高い安全性が求められる。本講では、身体洗浄剤に求められる機能と特性を中心に解説し、最近のトピックスについても紹介する。

4.「コンクリート材料における高分子界面活性剤の役割と特性」
14:30~15:45
竹本油脂㈱第三事業部研究開発部 木之下光男 氏
高分子界面活性剤が土木建築用コンクリート材料の機能付与剤として大きな役割を果たしている。特に水溶性ポリカルボン酸系グラフト共重合体から成るセメント分散剤は,高流動,超高強度,高耐久性等の高性能コンクリートを製造するためのキーテクノロジーとなっている。ここでは超高強度を得るための基本的な原理,セメント分散剤の化学構造及び分散メカニズムについて解説するとともに,適用例についても紹介する。

5.「カーボンマイクロコイル(CMC)の合成、微細構造、特性及び応用」 15:45~17:00
岐阜大学工学部応用化学科 元島栖二 氏
カーボンマイクロコイル(CMC)は、3次元のヘリカル/らせん構造を持つ新素材であり、電磁波吸収材、マイクロ波発熱材、電波可視化材、生体活性化・失活剤、化粧品、触覚センサーなど幅広い応用が期待されている。本講では、CMC の合成法、微細構造、バルク体や複合体の特性、応用などについて紹介する。

「懇談会」 17:00~19:00
(講座参加者は懇談会参加無料、軽食、飲物付:同所情報交流フロア(管理棟2F))
講義頂いた先生方を交え、参加して頂いた皆様と懇親を深めたいと思います。
是非ご参加下さい。
参加費:普通会員・法人会員・協賛団体会員:10,000円、 学校・官庁:5,000円、
学生:無料(参加申し込みは行ってください)、 非会員:14,000円

「界面活性剤概論」の風景