平成17年度度物理化学インターカレッジセミナー 兼油化学界面科学部会九州地区講演会報告

Posted on

2005年度日本油化学会界面科学部会九州地区恒例の行事として「物理化学インター
カレッジセミナー兼油化学界面科学部会九州地区講演会」が開催されました。

2005年度は,九州大学大学院薬学研究院生体界面解析学分野(柴田 攻グループ)
が世話役に仰せつかり2006 年1 月14,15 日の両日,福岡大学セミナーハウスで72 名[一般(教員を含む)23 名;学生47 名;講師2 名]の参加により開催されました。例年年末に開催されているこの会は会場の都合等により異例の1月開催となりました。今回は一般を含む大学院生、学部生による研究発表は12 件の口頭発表と11 件のポスター発表が盛大に行われま
した。学生による発表のうち(詳しい実施内容はこちら)口頭発表では質疑が参加教員によるものが多くなるが,ポスター発表においては会場の消灯時間に至るまでソフトドリンク(アルコール類を含む)片手に喉を潤いさせながら学生間の忌憚の無い活発な討論がなされました。2つの招待講演は九州大学大学院理学研究院の川崎英也先生の『固/液界面における半円筒ミセル形成と金属ナノ粒子合成への展開』と徳島大学大学院薬科学教育部の柴田 瑩先生の『脂質膜へのタ-ゲッティングデリバリーを目的としたカチオン性ポリマーベクターの開発に関する基礎研究』と題した講演を行なわれました。川崎英也先生の講演では,グラファイト/溶液界面で特異的に形成する半円筒ミセル形成というナノの世界の特異な現象及
び固液界面半円筒ミセル反応場として白金ナノ粒子合成への展開という最先端のトピックスを丁寧に解説して頂きました。また柴田瑩先生には,遺伝子治療の問題と現状を解説して頂き、更にカチオン性ポリペプチドおよびポリエチレンイミンが生体内において各種組織や器官の形成膜の脂質相を標的部位として、同時に高い細胞内導入効率を発揮出来るベクターとして狙いを定めベクター構築への展開との内容のお話をして頂きました。2006 年度の世話役は福岡大学理学部化学科の祢宜田啓史、御園康仁両先生に託して、参加メンバーは,「次
回も御会いましょう」とのことばを交わしながら,1日半のセミナーを終えました。

(報告者:柴田 攻、九州大学大学院薬学研究院)

大学院生による研究発表の様子

懇親会における学生達の自己紹介

2005 年度参加者の集合写真