界面科学実践講座2005-基礎と応用-(東海)

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主催:日本油化学会東海支部、日本油化学会界面科学部会(東海)
協賛:日本化学会、色材協会、東海化学工業会、愛知工研協会、名古屋市工業技術振興協会
日時:平成17年12月2日(金) 9:20~17:00
場所:名古屋市工業研究所 第1会議室(管理棟3F)
名古屋市熱田区六番三丁目4-41 Tel 052-661-3161
[交通]地下鉄、市バス、三重交通バス「六番町」下車、南西へ徒歩2分

プログラム
●9:30~10:45
「界面活性剤概論」
名古屋市立大学大学院芸術工学研究科 中村昭雄 氏
界面活性剤は、乳化、分散、起泡、可溶化、浸透、帯電防止等の機能を有し、洗剤分野、化粧品分野、食品分野等で、我々の生活に密接な商品にも広く用いられている。その機能は基本的には界面における吸着現象と溶液中におけるミセル化(自己組織化)現象によるものである。そのような界面活性剤の溶液の物理化学的性質と諸機能の関係を概説する。

●10:45~12:00
「乳化・可溶化の基礎」
日本メナード化粧品株式会社研究技術部門第三部 坂 貞徳 氏
乳化は本来交じり合わない水と油を混ぜ合わせることにより高機能材料として用いる技術であり、医薬品、食品、化粧品など広範囲の産業分野に汎用されている。ここでは乳化の利用・理解について基礎となる乳化の種類及び調製法、乳化剤の選択、乳化の安定性などについて触れ、乳化と異なり熱力学的に安定な系である可溶化との比較についても解説する。

●13:00~14:15
「洗浄機能とそのシャンプーへの適用」
三洋化成工業株式会社医薬香粧品材料研究部 板山 博 氏
「きれいに洗う」という機能は界面活性剤の機能のなかでも、最も身近に実感できるものである。
特に身体や頭髪を清潔に保つシャンプーは私たちの生活の一部となっている。本講では洗浄機能
の基礎について述べ、さらにシャンプーに適用した場合の実際について紹介する。

●14:30~15:45
「水性塗料における顔料分散」
日本ペイント株式会社環境品質本部 寺田剛 氏
塗料に含まれるVOCの大気中への放散が問題視され、従来の有機溶剤を用いた塗料の使用は困難になってきている。そのため、溶剤を水とした水性塗料の採用が、工業塗装の分野で急激に進行している。本講では、顔料という固体微粒子を水性塗料に安定に分散する工程を題材として、実用的な水系粒子分散の基本的事項を解説するとともに、二、三のトピックスを紹介する。

●15:45~17:00
「世界唯一の資源・振草産絹雲母と化粧品の世界」
三信鉱工株式会社製品研究開発室 浅井 巌 氏
すでに化粧品業界では広く親しまれている「絹雲母(セリサイト)」、この粘土鉱物の化粧品に対する役割を、絹雲母の成因や精製工程を踏まえ紹介する。更に、今後期待さる新たな機能性付与や異業種への展開についても、簡単に紹介する。

●17:00~19:00
「懇談会」
(講座参加者は懇談会参加無料、軽食、飲物付:同所情報交流フロア(管理棟2F))
講義頂いた先生方を交え、参加して頂いた皆様と懇親を深めたいと思います。
是非ご参加下さい。
参加費:普通会員・法人会員・協賛団体会員:10,000円、学校・官庁:5,000円、
学生:無料(参加申し込みは行ってください)、非会員:14,000円

「振草産絹雲母と化粧品の世界」の風景