日本油化学会若手の会は,幅広い交流を目的とした若手研究者の集まりで,毎夏,産学官において最先端の研究やユニークな研究を行っている研究者・技術者を招いて「サマースクール」を開催しています。本年度は“エキスパートに学ぶ「乳化・分散技術の基礎から応用まで」”をテーマに,大学ならびに企業の7名の講師をお招きし,基礎から応用まで幅広くご講演いただきます。気軽な雰囲気の中,講師の先生方や参加者の方との親睦を深めることができ,また,若手研究者同士のコミュニケーションがはかれる「サマースクール」ですので,油化学分野の勉強の場あるいは人脈形成の機会としてご活用ください。多数のご参加をお待ちしております。お気軽に軽装でお越しください。
2013年度サマースクール
主題 エキスパートに学ぶ「乳化・分散技術の基礎から応用まで」
主催 日本油化学会若手の会
協賛 日本化学会
日時 平成25年8月1日(木)13時~2日(金)12時
会場 あいち健康プラザ
(〒470–2101 愛知県知多郡東浦町大字森岡字源吾山1–1 TEL 0562–82–0211)
交通 JR 大府駅とあいち健康プラザ間の無料送迎バスをご利用ください。
1日:あいち健康プラザ行(JR大府駅西口出発)12時10分・40分(2便)
2日:JR 大府駅西口行(あいち健康プラザ出発)12時30分(2便)
所要時間は約10分です。上記以外の時間は,知多バス(JR大府駅西口~あいち健康プラザ,210 円,12 分)をご利用下さい。
募集定員 80名(定員になり次第締め切らせて頂きます)
申込締切 7月19日(金)
申込先および参加費 申込用紙をご覧ください
スケジュール詳細および申込用紙ダウンロード: word形式 pdf形式
同時に今回のサマースクールでも、一般発表の時間を設けました。申込締切は7月19日です。最新の研究成果だけでなく,各企業の得意な技術や新商品をどんどんご紹介ください。また,学生さん達による研究室紹介も大歓迎です。発表時間は15分程度(質疑応答を含む)です。詳しくは申込用紙をご覧ください。
一般発表の申込用紙ダウンロード: word形式 pdf形式
***スケジュール***
【1日目 8月1日(木)】
12:30~13:00 参加登録
13:10~14:00 『乳化剤フリーエマルション~エマルションの本当の姿に迫る~』
(信州大学) 酒井 俊郎 氏
油と水のみで構成されたエマルション(乳化剤を一切使用しないエマルション=乳化剤フリーエマルション)の液滴成長過程・不安定化機構,長期分散安定化技術について紹介する。
14:00~14:50 『微粒子安定化ソフト分散体の化学』
(大阪工業大学) 藤井 秀司 氏
高分子微粒子で安定化された気液分散体(アーマードバブル,リキッドマーブル)の安定性制御,構造評価,および分散体をプラットフォームとする材料創出に関する研究内容について紹介する。
15:05~15:55 『化粧品エマルションの調製とその評価法』
(日本メナード化粧品(株)) 坂 貞徳 氏
化粧品エマルションの調製法である,凝縮法と分散法について紹介し,エマルションの流体力学的性質,熱的性質,光学的性質および電気的性質から化粧品エマルションの評価方法を解説する。
15:55~16:45 『ピッカリングエマルションの生成メカニズム・相挙動と応用』
(山形大学) 野々村美宗 氏
固体粒子によって安定化されたピッカリングエマルションは界面活性剤を使用しないで製剤を調製する手法として注目されている。ここではその生成メカニズムと相挙動,化粧品・食品・医薬品への応用例を紹介する。
17:00~18:00 一般発表(2~3件)
18:00~20:00 懇親会
【2日目 8月2日(金)】
7:30~8:30 朝食
9:00~9:50 『食品乳化剤による加工食品の安定化技術~物性制御から食感改良まで~』
(三菱化学フーズ(株)) 小川 晃弘 氏
飲料,乳製品,油脂製品,ベーカリー製品などの加工食品に対して,品質安定化,日持ち向上,食感維持・改良など目的として食品用乳化剤が使われている。本講演では,食品用乳化剤の物性や機能について,皆さんの身の周りにある実際の製品を例に挙げて説明する。
9:50~10:40 『エマルション中の油脂結晶化~界面における油脂結晶化の観察~』
(広島大学) 上野 聡 氏
油脂の結晶化は,O/Wエマルション系の不安定化の要因として知られている。ここでは,O/Wエマルション油滴中における油脂結晶化のメカニズム・不安定化機構・乳化剤の効果など,これまでの実験結果に基づく知見・考察を紹介する。
10:55~11:45 『化粧品のレオロジー~基礎と感触評価への応用~ 』
(花王(株)) 名畑 嘉之 氏
レオロジーの基礎を定性的に説明した後,レオロジーによる感触評価を試みた動機について話す。レオロジーによる感触評価例として,乳液やクリームでの検討結果について紹介する。
11:50~12:10 閉会挨拶,記念撮影
※多数の方のご参加を心よりお待ちしております。
***過去のサマースクール***
2012年度
主題 界面科学の基礎から最近の話題まで
主催 日本油化学会若手の会
協賛 日本化学会
日時 平成24年8月1日(水)13時~2日(木)15時
会場 あいち健康プラザ
***講演内容***
1.シクロデキストリンから誘導される高分子オイルゲルを用いたPCB 濃縮技術の開発
宮脇和博氏((株)NEOS中央研究所)
2.自己組織化を利用した機能性表面の形成
景山元裕氏(ライオン(株)機能素材研究所)
3.機能性高分子の精密合成
永井大介氏(群馬大学大学院工学研究科)
4.濡れ現象における接触角とピン止め効果の再考察
眞山博幸氏(北海道大学電子科学研究所)
5.一般発表
6.分子の相互作用を利用した脂質分散系キャリアの作製
市川創作氏(筑波大学生命環境系)
7.圧力や温度に応答する分子集合体の構築と応用~分子集合体の新たな可能性の創出を目指して~
鷺坂将伸氏(弘前大学大学院理工学研究科)
8.一般発表
9.レオロジーなんかこわくない! ~油化学者のためのレオロジー入門~』
上田隆宣氏(日本ペイント(株))
10.環境情報開示を巡る国際動向と算定・評価の事例紹介 LCA/Carbon Footprint/Water Footprint
大橋憲司氏(資生堂リサーチセンター)
11.九州大学の小河重三郎氏の講演
12.記念撮影
2011年度
主題 健康と豊かな食生活のためのオレオサイエンス
主催 日本油化学会若手の会
協賛 日本化学会
日時 平成23年8月4日(木)~5日(金)
会場 あいち健康プラザ
***講演内容***
1.油脂を含む食品のおいしさとその科学的メカニズム
松村成暢氏(京都大学大学院農学研究科食品生物科学専攻)
2.加工食品製造における油脂の役割と最近の技術動向
尾方英徳氏((株)ADEKA食品開発研究所)
3.胡麻の健康成分「セサミン」の研究開発
小野佳子氏(サントリーウエルネス(株)健康科学研究所)
4.一般発表
5.体内時計による脂質代謝調節』
榛葉繁紀氏(日本大学薬学部応用薬学系)
6.大豆関連の健康機能成分(ビタミンK2,大豆サポニン)について』
加茂修一氏((株)J-オイルミルズファイン研究所)
7.食生活を豊かにする油
高村仁知氏(奈良女子大学生活環境学部食物栄養学科)
8.記念撮影
2010年度
主題 コスメ最前線2010
主催 日本油化学会若手の会
協賛 日本化学会
日時 平成22年8月3日(水)~4日(木)
会場 あいち健康プラザ
***講演内容***
1.界面活性剤分子集合体の巨大3次元構造-ゲル化に伴う構造形成過程の観察-
川端庸平氏(首都大学東京理工学研究科)
2.含フッ素低分子ゲル化剤の開発とその応用
山中基資氏(名古屋市工業研究所材料化学部)
3.天然由来メラニン前駆体を利用した染毛料の開発-共同研究による新規技術の開発-
小池謙造氏(花王(株)ビューティケア研究センター
4一般発表
5.新しい皮膚バリアコントロール機能に着目した化粧品用オイルの研究開発
鈴木民恵氏((株)ファンケル総合研究所安全性品質研究センター)
6.新しい二鎖型界面活性剤の合成と物性
近藤行成氏(東京理科大学工学部)
7.新規スタイリング剤フォグバーの開発
藤山泰三氏((株)資生堂メーキャップ・ヘア研究開発センター)
8.記念撮影
2009年度
主題 オレオサイエンスのパラダイムシフト:モダンオレオのア・ラ・カルト
主催 日本油化学会若手の会
協賛 日本化学会
日時 平成21年7月30日(木)~31日(金)
会場 あいち健康プラザ
***講演内容***
1.多鎖多親水基型の次世代界面活性剤-物性と会合挙動-
吉村倫一氏(奈良女子大院人間文化)
2.美と健康のための商品開発への取組みかた―どうつくり、いかに伝えるか―
菅沼薫氏((株)エフシージー総合研究所(フジテレビ商品研究所)暮らしの科学部)
3. 一般発表(2~3件)
4.@cosmeからみる消費者動向
山田メユミ氏((株)アイスタイル 兼@cosme)
5.高バイオマス量サトウキビを用いた砂糖・エタノールの複合生産プロセスの開発
石田哲也氏(アサヒビール(株)豊かさ創造研究所
6.廃食料油のリサイクル技術開発の現状と実用化のための課題
藪下義文(シダックス(株))
7.油脂の物理化学的機能性
佐藤清隆氏(広島大院生物圏科学)
8.記念撮影
2008年度
主題 化粧品・ヘルスケア商品開発の基礎から応用まで
主催 日本油化学会若手の会
協賛 日本化学会
日時 平成20年8月6日(水)、7日(木)
会場 あいち健康プラザ
***講演内容***
1.みずみずしい皮膚の源
八田一郎氏(高輝度光科学研究センター)
2.植物性食品由来の乳酸菌を用いた乳酸菌飲料の開発
今吉成和氏(カゴメ(株)総合研究所)
3.ナノテク素材フラーレンの機能開拓と化粧品応用評価技術
三羽信比古氏 (県立広島大生命環境)
4.一般発表(2~3件)
5.フラーレンとアンチエージング』ビタミンCバイオリサーチ(株)
6.コロイド分散系のダイナミクスと相分離挙動に及ぼす外場の影響
荒木武昭氏 (京大院理)
7.界面活性粒子の華麗なふるまい~自己組織化構造の探索とコスメティクスへの応用~
野々村美宗氏(山形大院理)
8.乳酸菌・発酵乳の機能について~皮膚機能改善作用,ピロリ菌抑制作用を中心に~
木村勝紀氏(明治乳業(株)研究本部)
9. 記念撮影
2007年度
主題 人と環境にやさしいマテリアル
主催 日本油化学会若手の会
協賛 日本化学会
日時 平成19年8月2日(木)、3日(金)
会場 あいち健康プラザ
***講演内容***
1.特定保健用食品 サントリー『黒烏龍茶』の開発
中井正晃氏(サントリー(株))
2.大豆ペプチドとβ-コングリシニン
馬場俊充氏(不二製油(株) )
3.自動車用プラスチック材料の開発 -ポリマー系ナノコンポジットとバイオプラスチックを例にして-
臼杵有光氏(豊田中央研究所)
4.一般発表
5.バイオリズムに学ぶマテリアル創製 -自己組織化を本質から考え直す-
朝倉浩一氏(慶應義塾大理工)
6.光合成原料を溶媒とする分子集合体の形成制御とその応用
鷺坂将伸氏(弘前大院理工)
7.二酸化炭素由来生分解性ポリマーの合成触媒の開発と構造制御
杉本裕氏(東京理科大工)
8.記念撮影
2006年度
主題 食品・化粧品研究の最前線
主催 日本油化学会若手の会
協賛 日本化学会 日時 平成18年8月1日(火)、2日(水)
会場 あいち健康プラザ
***講演内容***
1. 生体に倣ったポリマーバイオマテリアル
岩崎泰彦氏(東京医科歯科大)
2.予期せぬ出来事
川合昭房氏(太陽化学(株))
3.リオトロピック液晶を応用した化粧品製剤技術
鈴木敏幸氏(花王(株))
4.一般発表
5.特保健康オイルの開発
青山敏明氏>(日清オイリオグループ(株)
6.アミノ酸と栄養~その効果と可能性
岡本裕氏(味の素(株))
7.ナノ粒子の健康影響とその防御に向けて
武田健氏(東京理科大)
8.記念撮影
2005年度 主題 マテリアルサイエンスとバイオサイエンスの融合 主催 日本油化学会若手の会 日時 平成17年8月1日(月)、2日(火) 会場 花王株式会社霞ヶ浦研究所 ***講演内容*** 1.糖型バイオサーファクタントの特異な界面物性とその機能利用 井村知弘氏(産業総合技術研究所) 2.無細胞系ナノバイオテクノロジーによる新規タンパク質分子創製技術 中野秀雄氏(名古屋大学大学院) 3.脂質ならびに皮膚角質層の構造 坂貞徳氏(日本メナード株式会社) 4.一般発表 5.深海熱水噴出孔の物理化学 出口茂氏(海洋研究開発機構) 6.コンピュータ?が新薬を作る、マテリアルを作る 沢田宗孝氏(富士通株式会社) 7.超微粒子制御による日焼け止め化粧品の機能性向上 猪股幸雄氏(花王株式会社) 8.記念撮影 |
2004年度 主題 ナノテクノロジー、マイクロアナリシスと油化学~小さなことからコツコツと~ 主催 日本油化学会若手の会 日時 平成16年8月3日(火)、4日(水) 会場 あいち健康プラザ プラザホール ***講演内容*** 1.ミジンコ1匹中の脂質の高感度分析法の開発とその応用 石田康行氏(名古屋大大学院工学研究科) 2.超臨界流体を利用した新しいリポソーム調製技術 井村知弘氏(産業総合技術研究所環境調和技術研究部門) 3.マイクロチップ集積化化学システム ~次世代の分析・合成ツール開発に向けて 久本秀明氏(兵庫県立大大学院物質理学研究科) 4.学生による研究発表・研究室紹介 5.液体超薄膜のナノトライボロジー特性 山田真爾氏(花王(株)構造解析センター) 6.食べるナノテクノロジー ~食品の界面制御技術によるアプローチ 南部宏暢氏(太陽化学(株)) 7.マイクロエマルションの現象論 好村滋行氏(東京都立大大学院理学研究科) 8.記念撮影 |
2003年度 主題 食品・脂質科学におけるブレークスルー 日時 平成15年7月29日(火)、30(水) 場所 あいち健康プラザ プラザホール 講演内容 (1日目) 1.微細凹凸形成型サンスクリーン剤の開発 黒田章裕氏(カネボウ(株)化粧品研究所) 2.イオン性両親媒性高分子の特異な界面活性と自己組織化挙動 松岡秀樹氏(京都大工学部) 3.大豆レシチンの機能性とその利用 園 良治氏(ツルーレシチン工業(株)レシチン事業部) 4.学生による研究発表・研究室紹介 (2日目) 5.食品分野での乳化~スーパーエマルション 尾崎伸次氏(太陽化学) 6.セメント・コンクリート分野における界面活性剤 高橋智雄氏(竹本油脂(株)) 7.化粧品の剤型コントロール ~多成分系ノニオン界面活性剤水溶液の構造とレオロジー 山崎律子氏(花王(株)) 8.記念撮影 |
2002年度 主題 食品・脂質科学におけるブレークスルー 協賛 東海化学工業会 日本栄養・食糧学会 色材協会 日時 平成14年7月30日(木)、31(金) 場所 あいち健康プラザ プラザホール 講演内容 (1日目) 1.リン脂質ポリマーの開発と化粧品素材への応用 島田邦男氏(日本油脂(株)) 2.新しいSOD活性測定法の開発と機能性食品開発への応用 受田裕之氏(高知大) 3.食品とMRI 吉田 充氏(食品総合研) 4.学生発表 a)脂肪酸-LDH複合体の合成と機能材料への応用 伊藤敏雄氏(名古屋大院) b)ハイブリッド界面活性剤の合成と物性 宮澤晴彦氏(東京理科大院) c)研究室紹介 中原佳夫氏(大阪大院) d)研究室紹介 西川政吾氏(名古屋大院) (2日目) 5.エコナのその後 森 建太氏(花王(株)) 6.糖脂質型バイオサーファクタントの新展開 北本 大氏(産業総合研) 7.大豆ペプチドの健康効果 高松清治氏(不二製油(株)) 8.記念撮影 |