ご挨拶
日本油化学会第55回年会実行委員会
委員長 後藤 景子
平成28年(2016年)9月7日(水)から9日(金)の3日間、奈良女子大学キャンパス(奈良市北魚屋西町)で日本油化学会第55回年会が開催されます。「古の都から油化学の未来を拓く」をテーマに、油化学に関する最先端の研究情報発信、研究者交流を目的として、受賞講演、特別講演、教育講演、シンポジウム、一般講演(口頭発表およびポスター発表)、企業展示などを中心とした企画を予定しております。
特別講演の講師には東京理科大学の阿部正彦氏をお迎えし、年会テーマにちなみ「非DDSとしてのリポソームとセルロースを原料とするバイオ発電」をご講演いただきます。また、学会の参加登録者に加えて、一般・学生の方々にも無料で参加いただける3つの教育講演、「深海とイノベーション:人類最後のフロンティアに眠る自然の叡智に学ぶ」(国立研究開発法人海洋研究開発機構・出口 茂氏)、「藻類を利用した持続可能な油脂原料の開発」(花王株式会社・生物科学研究所 瀧村 靖氏)、「探る・譲る・伝える—科学が支える文化財の分析と保存・修復技術—」(奈良県立橿原考古学研究所・奥山 誠義氏)を予定しております。
一般講演の主題は、界面化学、油脂・脂質化学、食品化学、生化学・バイオテクノロジー、分析化学、有機化学・石油化学、環境科学・資源化学、洗浄・洗剤、その他を予定しており、ヤングフェロー賞・学生奨励賞・優秀ポスター賞を通じた若手研究者の育成を図ります。また、5部会(オレオマテリアル部会、ライフサイエンス・産業技術部会、界面科学部会シンポジウム、洗浄・洗剤部会ランチョンシンポジウム、食品油脂機能構造部会ランチョンシンポジウム)のシンポジウム、並びに主題シンポジウムを予定しております。
奈良地方は、飛鳥時代・奈良時代と国の中心として栄え、710年から平城京は70年余りの間、都がおかれていました。名所旧跡が多くあり、週末の観光も十分お楽しみいただけると思います。会場である奈良女子大学キャンパスは、近鉄奈良駅より徒歩5分程度という極めて利便性のよいところにあり、近鉄奈良駅は大阪難波、神戸三ノ宮、京都など主要都市と直結しております。また、キャンパスは奈良公園に隣接しており、四季を通じて鹿たちがいます。懇親会場の奈良ホテルは、明治42年に「関西の迎賓館」として奈良公園内に誕生しました。100年の歳月に思いを馳せながら、奈良での「おもてなし」をご堪能いただきたいと思っております。会員の方はもとより、多くの皆様にご参加・ご発表をお願いしたいと存じます。
最後になりましたが、本年会が盛会となりますよう皆様のご支援とご参加を重ねてお願い申し上げます。皆様のご研究のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。