界面科学技術は、様々な産業界で幅広く利用され、モノ造りにおいて見落とす ことのできないポイントとなっています。しかし、最近では大学においての 界面科学の講座が減る傾向にあり、界面科学に対する基礎知識が不足しています。 この様な背景から、本講座は、界面科学関連企業の新入社員、業務上界面科学の 基礎知識が必要な中堅社員及び営業関係の方を対象として、各産業界で生かせる 界面科学の基礎と最近のトピックスを中心に、「わかりやすい」をモットーに毎 年開催しております。各講義では、難しい物理化学の理論式はできるだけ避け、 各講師の経験談や実験等により、参加者の皆様が感覚的に界面科学を理解して頂 けるよう工夫をしております。多数の皆様のご参加を期待しております。また、 学生参加費は500円としておりますので、学生の皆様にも積極的にご参加いた だくことを期待しております。界面科学の基礎知識を習得するため、そして、そ れらが産業界でどのように役立っているのかを知るために、一度参加してみませ んか。 主催:日本油化学会東海支部、日本油化学会界面科学部会(東海) 協賛:日本化学会、色材協会、東海化学工業会、愛知工研協会、名古屋産業振興公社、 高分子学会東海支部 日時:平成24年12月7日(金) 9:20~17:00 場所:名古屋市工業研究所 第1会議室(管理棟3F) 名古屋市熱田区六番三丁目4-41 ℡ 052-661-3161 [交通]地下鉄、市バス、三重交通バス「六番町」下車、南西へ徒歩2分 【プログラム】 1.9:30~10:40「界面活性剤概論~溶液中における両親媒性分子の性質」 岐阜大学 工学部 生命工学科 亀山 啓一 氏 界面活性剤は、界面に吸着して、その界面の性質を変化させる物質群として定義 される。そのような物質を構成する分子は、界面を形成する物質のそれぞれに部 分的に親和性のある部分を一つの分子内にもつ、いわゆる両親媒性分子である。 この講演では、特に水系媒質を対象とする場合を中心にした両親媒性分子の一般 的な性質を紹介するとともに、それらの応用面との関連性を述べる。 2.10:50~12:00「レシチンを用いた乳化と可溶化」 辻製油株式会社 機能性事業本部 園 良治 氏 本来混ざり合わない水と油をうまく混ぜ合わせるためには、界面活性剤の存在が 必要である。うまく混ざり合う現象は、その状態によって乳化や可溶化と呼ばれ、 食品分野を始め様々な工業分野でも幅広く応用されているが、使用する界面活性剤 の種類や量の選択と、水と油の比率によっても様々な混合物が得られる。本講演で は、天然由来の界面活性剤であるレシチンを用いた乳化と可溶化の現象と応用例に ついて解説する。 【昼食休憩】 12:00~13:00 3.13:00~14:10「エステル油の合成と応用~潤滑油基剤としての設計~」 ミヨシ油脂株式会社 油化本部 第一技術部 角藤 淳 氏 天然油脂を代表とするエステル化合物は、食品、化粧品、潤滑等多岐に渡る産業 分野で使用されている。エステルとは水酸基(-OH)を持つ化合物とカルボキ シル基(-COOH)との脱水縮合物であり、用途により様々なパターンに組み 合わせ、設計することができる。本講演では、エステル油の合成方法並びに潤滑 油基剤としての応用、設計例について紹介する。 4.14:20~15:30「粒子分散の基本的な考え方」 小林分散技研 代表 東京理科大学理工学部 客員教授 小林 敏勝 氏 粒子材料の分散は、セラミックス、電子材料、電池、塗料、インクなどにおいて 品質を左右する重要な技術であり、良い粒子分散系を得るためには、粒子、バイ ンダー、溶剤などの構成成分間の親和性を適切に評価し、制御する必要がある。 本講では、有機溶剤系、水性系における粒子分散を、ぬれ、機械的解砕、分散安 定化の三つの単位過程に分けて考え、知っておくべき基本事項について平易に解 説する。 5.15:40~16:50「アロンアルフア開発四方山話」 東亞合成株式会社 機能化学品事業部 機能化学品研究所 安藤 裕史 氏 アロンアルフアは昨年で販売開始から40周年を迎えました。これまでにいろいろな 場面において、一般消費者の方々や工業用用途に使用していただいています。私が アロンアルフアを担当し20年、当該シアノアクリレート系接着剤開発において経験 したもろもろを、接着剤開発の楽しさと共にお伝えできればと思います。 「懇談会」 17:00~19:00 講義頂いた先生方を交え、皆様と懇親を深めたいと思います。講師の先生や講座に 参加の異業種の方々との人脈を広げるチャンスです。学生さんは、企業の方から生 の声を聞けると思います。是非ご参加下さい。 参加費:普通会員・法人会員・協賛団体会員:10,000円、 学校・官公庁:5,000円、学生:500円、非会員:14,000円 (定員:100名) 申込方法: 参加申込みフォーム<ここをクリック>にて、または 申込書に氏名、所属等をご記入の上、FAXにて下記へお申込下さい。 参加費は、当日支払または現金書留、銀行振込にてお支払い下さい。 連絡先:〒460-0011 名古屋市中区大須1丁目35 番18 号 一光大須ビル7 階 中部科学技術センター内日本油化学会東海支部 ℡ 052-231-3070 FAX 052-204-1469 振込先:みずほ銀行 名古屋支店 普通預金口座No.1103542 公益社団法人日本油化学会東海支部 申込締切:平成24年11月30日(金)