油化学セミナー2011

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本年の日本油化学会 東海支部 油化学セミナーでは『ECO』をテーマに幅広い
分野から3名の講師をお招きし、御講演をいただくことといたしました。
和製英語『ECO』には省力・省資源・安全・無害化・自然エネルギーの利用・
リサイクルなど多くの意味が含まれますが、今回、「リポソーム」、「有機
エレクトロニクス」、「光触媒」の各分野から先生方をお招きし御講演をい
ただきます。
油化学分野の方はもちろん、これら最先端の分野に関心をお持ちのより多く
の方々にご活用いただければ幸いです。多数のご参加をお待ちいたしており
ます。

主 催 日本油化学会 東海支部

協 賛 日本化学会、色材協会中部支部、東海化学工業会、愛知工研協会、
    (財)名古屋産業振興公社、高分子学会東海支部、化学工学会東海支部

日 時 平成23年6月17日(金)13:00~17:00

場 所 名古屋市工業研究所 第二会議室 (管理棟4F)
    名古屋市熱田区六番町三丁目4-41 TEL 052-661-3161
   [交通] 地下鉄、市バス、三重交通バス「六番町」下車、南西へ徒歩2分

プログラム (演題と講師)

13:00~14:10
1.「リポソーム作製技術及びその自動化システムの開発と応用」
三重大学大学院工学研究科リポソームバイオ工学研究室 特任教授/名誉教授        
株式会社リポソーム工学研究所 代表取締役        
(財)名古屋産業科学研究所 上席研究員 吉村 哲郎 氏

リポソームは、生体膜及び細胞に関する基礎研究だけでなく、細胞内遺伝子導入、
核酸医療及びDDSにおけるキャリアーとして、また、化粧品や食品等に対しても、
広汎に利用されている。MLV、LUV、SUV、GUV等が知られ、ボルテックス処理、
超音波処理、エクストルーダー処理等によって作製可能である。さらに、荷電性
リポソーム、感受性リポソーム、表面修飾リポソーム、再構成リポソーム等の
機能性リポソームが開発された。本講演においては、実用化における簡易化を
狙って開発した基盤技術、組換えプロテオリポソーム、超音波処理プロテオリポ
ソーム、タンパク質膜表面結合リポソーム、糖含有脂質薄膜利用リポソーム、
ボルテックス処理リポソーム等の作製技術とその自動化システム、さらにそれら
の複合化による応用について紹介する。

14:10~15:20
2.「導電性ポリアニリンナノ薄膜の構築とその電子デバイスへの応用」

名古屋工業大学 大学院工学研究科 物質工学専攻 准教授 青木 純 氏

近年、導電性高分子などの有機材料を用いた有機エレクトロニクスの開発研究が
精力的に行われている。本講演では、溶媒に不溶な導電性高分子であるポリアニ
リンを界面活性剤を使い、イオン複合体を形成させることで溶媒に可溶化した。
そのイオン複合体は両親媒性であり、ラングミュア-ブロジェット(LB)法により
導電性ポリアニリンのナノ薄膜を形成できることを見出した。そのナノ薄膜の
微細構造をAFMより明らかにし、ナノデバイスへの展開を目指し、導電性AFMに
よりナノ薄膜の電気特性を明らかにした。電子デバイスへの応用例として有機
EL素子の正孔注入層への適用とエレクトロクロミック素子への応用について紹介
する。

15:30~17:00
3.「光触媒の現状と将来の課題」
東京理科大学 学長 藤嶋 昭 氏 
 >>> 講師変更 >>> 
東京理科大学 客員准教授 中田 一弥 氏

光触媒が各方面から注目されている。例えば上海万博では、日本館の屋根への
応用のほか、フィンランド館をはじめ、10以上のパビリオンで応用されていた。
太陽光と雨でセルフクリーニング効果が発揮できる技術だからだ。例えばインフ
ルエンザウイルスにも効果があるので、大型空気清浄機としても最近は注目され
ている。1972年にNatureに発表したTiO2電極による水の光分解の論文がベースに
なっていると認められている結果、この論文の引用件数が、昨年は最大になって
いる。光触媒の研究現状と世界での利用の状況をお話しする。

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参加費 本会普通会員5,000円、本会法人会員・協賛団体会員6,000円、
    非会員10,000円、学生2,000円(テキスト代含む)

定 員 100名

申込方法 申込書(下記へご請求ください)に記入の上、郵送またはFAXで
     お申し込みください。
     参加費は振込みまたは当日ご持参ください。

申込締切 平成23年6月10日(金)

申込先  〒460-0011 名古屋市中区大須1-35-18
     一光大須ビル7F  中部科学技術センター内
     日本油化学会 東海支部  
     TEL 052-231-3070  FAX 052-204-1469

振込先 みずほ銀行名古屋支店普通預金口座 No.1103542 
    社団法人 日本油化学会東海支部