日本油化学会 東海支部 油化学セミナー 『 機能性高分子材料の最前線 -精密合成とその応用- 』

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主 催 日本油化学会 東海支部

協 賛 日本化学会、色材協会、東海化学工業会、愛知工研協会、
(予定)名古屋市工業技術振興協会、化学工学会東海支部、高分子学会東海支部
   
日 時 平成20年6月12日(木) 9:20~17:00

場 所 名古屋市工業研究所 第一会議室 (管理棟3F)
    名古屋市熱田区六番町三丁目4-41 TEL 052-661-3161
   [交通]地下鉄、市バス、三重交通バス 「六番町」下車、南西へ徒歩2分

近年、高分子、および高分子微粒子の精密合成とその応用に関する研究は目覚しく
発展しており、高分子材料の高機能化は日進月歩を続けております。油化学の分野
でも機能性高分子材料との関わりがますます重要度を増すことと予測されます。
そこで、機能性高分子分野の第一線でご活躍の先生方をお招きし、最前線の研究成
果をご講演いただきます。油化学分野の方はもちろん、高分子材料に関係のあるよ
り多くの方々にご活用いただければ幸いに存じます。多数のご参加をお待ちいたし
ております。

プログラム

9:30~10:45

1.精密構造制御高分子の合成
名古屋大学大学院 工学研究科 化学・生物工学専攻 教授 上垣外 正己 氏

近年、リビング重合に代表される精密制御重合のめざましい発展により、構造が
制御されたさまざまな高分子の精密合成が可能となってきている。本講では、
リビングラジカル重合の概説を行い、これを用いたブロックポリマー、グラフト
ポリマー、星型ポリマーなどの精密構造制御高分子の合成について主に紹介する。

10:45~12:00

2.単分子膜構造制御とその応用
名古屋工業大学大学院 工学研究科 
未来材料創成工学専攻(ながれ領域) 教授 木下 隆利 氏

種々の両親媒性ポリペプチドを水面展開して単分子膜を形成したところ、ナノサ
イズのパターン構造を形成することを見出した。これらの構造が、分子の一次構
造、pHおよび展開溶媒の種類などで変化することを紹介するとともに、得られた
秩序構造の応用利用の可能性について探る。加えて、ポリペプチドなどのLB膜が
呈する構造色を利用した化学物質などの可視化センシングに関する具体例につい
ても触れる。

13:00~14:15

3.精密構造制御イオン性両親媒性高分子の界面特性と自己組織化挙動
京都大学大学院 工学研究科 高分子化学専攻 准教授 松岡 秀樹 氏

イオン性高分子と疎水性高分子がブロック的に結合したイオン性両親媒性高分子は、
表面張力を低下させずに水中でミセルを形成するという「界面不活性」性を示す。
ブロック鎖長・鎖長比を精密制御した一連のポリマーによる研究により、この不思
議な現象の発現機構および発現条件が明らかになってきた。本講では,この高分子
であるが故の特異な界面特性と、自己組織化ミセルおよび単分子膜のナノ構造とそ
の転移および特性について、最新の知見を紹介する。

14:15~15:30

4.高分子微粒子の活かし方を考える
慶應義塾大学大学院 理工学研究科 基礎理工学専攻 
生物化学専修 准教授 藤本 啓二 氏

高分子微粒子は個としてのはたらきだけでなく、集団となって始めて発現するはた
らきが期待できる素材である。前者の例として、天然高分子に合成高分子を結合さ
せたバイオナノ粒子、リポソームと天然高分子を組み合わせた中空ナノ粒子などハ
イブリッド微粒子の創製と機能化について解説を行う。後者の例としては、コアシ
ェル粒子およびゲル微粒子からなる微小な反応場(アトリアクタ)によるものづく
りを紹介し、さらに微粒子から組み上げた微粒子構造体の機能と応用についても述
べる。

15:45~17:00

5.機能性高分子微粒子の創製 -異相構造・形態-
神戸大学大学院 工学研究科 応用科学専攻 教授 大久保 政芳 氏

シード乳化重合やシード分散重合法などにより、2種類の高分子がミクロな場で重
合過程を経て混合された複合高分子微粒子を合成することが可能である。生成する
高分子微粒子の異相構造は重合条件によっても大きく変化し、その性質もそれに依
存することになる。また、特殊な異相構造に深く関わる形で真球状とは違った異形
の微粒子が作製される。本講演では最近の演者らの研究成果を中心にこれらの話題
を紹介する。

参加費 本学会普通会員8,000円、 
    本学会法人会員・協賛団体会員10,000円
    学校・官公庁3,000円、 学生1,000円、 
    非会員12,000円 (テキスト代含む)

定 員 100名

申込方法 申込書にご記入の上、郵送またはFAXでお申し込みください。
     参加費は、銀行振込または当日受付にてお支払ください。
     申込書は、下記申込先へご請求ください。

申込締切 平成20年6月5日(木)

申込先  〒460-0008 名古屋市中区栄二丁目17-22 中部科学技術センター内
     日本油化学会 東海支部 TEL:052-231-3070 FAX:052-204-1469

連絡先  〒455-0027 名古屋市港区船見町1-1 
     東亞合成(株)アクリル事業部 高分子材料研究所 松崎 英男
     TEL:052-611-9909 FAX:052-613-1868 
     e-mail: hideo_matsuzaki☆mail.toagosei.co.jp